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旅行とかギャンブルとか。。。

年末の東北遠征(水沢競馬場その他)

新年あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

 

新年1発目の記事といっても、年が明けてからはただただ家で地方競馬をするのみ、これといって正月らしい出来事もなかったため昨年末の水沢遠征について書こうかと。

どうでも良い話だが、正月の地方競馬はレース名が正月に因んだものであったり、ライブ中継のBGMがそれらしかったり、(人によるが)そもそも真っ昼間の平場から手を出しているのが正月感満載だったりと、それはそれで季節感に富んでいるような気もする。

 

年末の水沢競馬場と言えば"岩手競馬有馬記念"とも言われるグランプリレース"桐花賞"。

古馬重賞としては、春の"みちのく大賞典"と並び岩手競馬で最も賞金が高い(1着賞金

500万円)ビッグレースだ。

交流重賞南部杯を除く。

有馬記念の空気を知っている方は理解しやすいと思うが、やはりグランプリレースというのは特別なもので、これは地方競馬も例外ではないだろう。

一種の"お祭り感"、これはダービーやジャパンカップといった他のビッグレースとはまた違う、グランプリレース独特の空気感。

そんな空気感に魅せられて、各競馬場のグランプリレースを現地で見てみたいと思い、今回手始めに水沢競馬場を訪れた次第だ。

 

せっかくの年末、纏まった休みが取れたことから、31日の桐花賞と併せて3泊4日で東北を旅行することに。

1日目は宮城県鳴子温泉、2日目は秋田県湯沢市に宿泊。

お高い温泉旅館に泊まってみたり、川下りしてみたりと色々あったがその話はまたの機会。

 

3日目は湯沢市からレンタカーを借りて行動開始。

当日は東日本に大寒波が押し寄せており、秋田県も当然のように大雪。

朝の時点ではそこまで積もっていなかったが、時間を経るにつれて見る見る積雪量が多くなっていく。

そんな吹雪の中、まずは最初の目的地である東成瀬村へ。

盆地の湯沢市から東側の山地へと入っていったところに位置するのが東成瀬村

雪が多いかと思いきや、村中心部までの道は完璧に除雪されている。

(ただし雪が降り続くため帰りは雪道に…)

村中心部から更に山の方へ向かう国道はあまり除雪がされていないようで、村中心部集落東限にある交差点が除雪の境界となっていた。

 

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村役場には雪かきをする地元民が集まっていたため、目立たないよう速やかに写真を撮って退散。

雪国ということもあってか、何となく檜枝岐村役場に近い雰囲気を感じた。

村の規模の割に役場の建物が立派なのも似ている。

秋田県の田舎ということで(?)中々の雰囲気が出ている村だったので冬に訪れたのは正解だった。

そんなに時間があったわけではなく、すぐに村を出てしまったのが心残り。

機会があれば是非リピートしたい。

 

東成瀬村を後にし、今度は泥湯温泉に向けて車を走らせる。

更に山の中へと入っていくため積雪量が凄い。

片側1車線ずつの県道を進んでいくが、途中"桁倉沼"付近の交差点からは車1台が通れる程度の本格的な山道に。

余談だが、桁倉沼はワカサギ釣りが有名なようで、道端に雪に埋もれた車が何台も連なって止まっているという異様な光景を目にした。

 

雪深い山道を進むこと10分くらいだろうか、濛々と火山ガスの噴出する雪山が出迎えてくれる。

途中、かなり急な上り坂もあり、4WDのレンタカーでも空転するようなシーンがあったが無事泥湯温泉に到着した。

FRのマイカーだったら間違いなく到達できなかったであろう。

4WDの偉大さを実感することが出来るドライブだった。

 

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この泥湯温泉は湯沢市の奥地に位置する秘湯の湯治場。

温泉近くの山肌からは火山ガスが噴出しており、2005年にはガス中毒による死亡事故も起きている等、色々な意味で有名な温泉地でもある。

(特に冬季は火山ガスが溜まっている窪地の上に雪が積もっていることがあり、気付かずに落ちてしまうと非常に危険とのことで、絶対に雪の上に乗ってはいけない。)

泥湯温泉には2軒の旅館があるが、今回は"奥山旅館"の方で日帰り入浴。

露天風呂では側を流れる高松川と雪景色を望みながらの入浴。

気温は氷点下、吹雪の中入る熱々の露天風呂は旅行3日目で疲労感が出ている身体に染み渡る。

山深い秘湯というロケーションも相まって、特別なひと時を過ごすことができた。

 

温泉の後は横手に向けて慎重に山を下っていく。

"元祖神谷焼きそば屋"にて横手焼きそばを食べてから"テレトラック横手"へ。

この"テレトラック横手"はウインズと同施設で土日はJRAの発売もしているようだ。

(寧ろ岩手競馬のほうがオマケ。)

この日は元からJRAの開催は無く、水沢競馬場も雪の影響で中止ということで笠松のみの発売。

そのためか、本来ならば喫茶店等も入っていてそれなりに大きな施設なのだが、この日は場内のお店も全て閉まっていて、人もまばらであった。

ちなみにこの"テレトラック横手"は隣に回転寿司がある。

競馬の後は寿司が定石、最終レース後にスムーズな立ち回りが可能となるこの立地は非常に評価が高い。

 

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この日は横手から北上線東北本線経由で水沢へ移動して宿泊。

水沢に泊まるのは2度目だが、夜の水沢は中々面白い。

個人的な感覚で根拠があるわけではないのだが、この水沢という街は規模の割にスナック等のいわゆる"夜の街"と呼ばれる界隈が幅を利かせている。

水沢が属する奥州市は人口約11万人ほど(岩手県第2位)の地方都市。

このクラスの地方都市になると、20~30年前は夜の街が栄えていたであろうものの、今となっては絶滅寸前、ほぼほぼ衰退しきっている場合がほとんどのように思う。

それが水沢は通り2,3本分びっしりと、中々の軒数が立ち並んでいる。

それもこのご時世、廃墟になっていても全くおかしくないところだが、多くの店が明りを灯している。

人口10万人前後の地方都市でこれだけ夜の街が栄えているのは珍しいケースだろう。

競馬場のようなギャンブル施設があることと関係しているのか、もしくは別の要因があるのか、少し探ってみたいところだ。

ちなみにこの夜の街の一角にあるおにぎり専門店"まるぶん"がオススメ。

おにぎりと味噌汁の組合せが最高で、飲んだ後の〆としては最適だろう。

水沢を訪れた際は必ず立ち寄りたい店だ。

 

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翌日12/31大晦日、いよいよ桐花賞当日。

9時過ぎに水沢競馬場到着。

開門は9:45だが、この極寒の地で万が一指定席が取れなかった場合は地獄を見ることになるため少し早めに行動することに。

到着すると既に指定席の整理券を配っており、20番目くらいだった。

とりあえず指定席にはありつけそうで一安心。

9:35頃から整理券の順番に指定席販売が開始。

ゴール板正面あたりの一番窓側の席を確保した。

この席だが競馬を見るという観点では非常に見やすいのだが、窓際で非常に寒い。

当然外よりはマシなのだが、長時間居座るのは中々厳しかった。

冬は後列を選ぶのが無難かもしれない。

 

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一時は大雪で開催が危ぶまれた年末の大一番であったが、この日は朝から晴天、無事桐花賞が行われた。

12頭立てとフルゲートには届かないものの、3年前に交流G1ジャパンダートダービーを勝ったヒガシウィルウィン、元中央のオープン馬で春には岩手転入でいきなり重賞3連勝のランガディア、今年の岩手2冠、そしてダービーGPを制したフレッチャビアンカといった実力馬が揃った1戦。

そんな中で岩手生え抜きの古豪エンパイアペガサスが勝利したのはこれ以上ない結末かもしれない。

(ランガディア本命で馬券は外れた。)

席数を1/3ほどに制限しているのが影響しているかもしれないが、指定席は満席で一般席も多くの人で溢れている、大盛況のグランプリレース。

馬券の方は散々だったが、心に残る大晦日となった。

 

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